教育理念
ともに安らぎをめざして「高めよう自分を 看護を」
主体的な姿勢による看護観・倫理観の醸成
- 患者、家族への接客・接遇
- チームで教育する組織文化の醸成
- 責任ある看護の実践
人間性
- 精神保健衛生におけるコンプライアンスの徹底
- 精神(身体)疾患の特性の理解
- EBN(エビデンス・ベースド・ナーシング)の理解
知 識
- 精神疾患の患者への対応
- 均質で高いサービスの提供技術
技 術
教育体制
看護は、人の生涯にわたるヘルスプロモーション※1として重要な社会的機能の一つである。その職業人として新人看護職員からキャリアアップの全てにおいて、個々が臨床看護実践能力を確実なものとするとともに、看護職として社会的責任や基本的態度を習得することは、人と関わる上で極めて重要である。そのためには、臨床看護実践能力を獲得するための教育体制が必須である。このことは精神科病院倫理綱領にも掲げられている。
2020年 有田病院は理念の見直しをした。それに伴い、看護理念の見直しを行い、教育体制も新たにした。知識、技術は勿論、生涯学習を通して人としての成長に期待し活動を続けていく。
※1「ヘルスプロモーションとは、健康に影響を及ぼす様々な要因がよい方向へ向かうように導く全てを指す。 特に、環境に関すること(環境要因)と個人の行動に関すること(行動要因)である。」
教育目的
看護の専門職業人として時代のニーズに対応するため、主体的学習を支援することにより、 質の高い看護サービスを提供できる人材を育成する。
教育目標
- 個別性を尊重した看護過程をもとに、質の高い看護の提供ができる。
- 看護の専門職として知識・技術を習得し、安全に看護を実践するための能力を養う。
- 人に対して高品質な看護の提供ができるように、豊かな人間性を育む能力を養う。
『高品質な看護の提供とは、感性、倫理性、柔軟性を高め、対象の視点に立った創造性豊かな看護の展開である。つまり、効率優先の業務ではなく、対象の視点に立った看護の提供が「看護の質」にもつながるということである。』 - 継続的に学習し自己研鑚できる自律した姿勢を身に付ける。
臨床看護実践能力とは
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看護実践能力 | 対象に看護を提供する能力 |
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組織的役割遂行能力 | 看護チーム、看護単位の中でフォロワーやリーダーとなって、組織 としての看護能力を発揮するために必要な能力 |
自己研鑚能力 | 看護専門職としてケアを開発するための能力や自己能力開発を 積極的に進める能力、更にそれらをスタッフへ教育する能力 |
新人教育
2009年に新人臨床研修が努力義務化された。計画的にチーム全体で教育する体系化に取り組んだ。研修目的は、「やすらぎの看護を提供するために、社会人及び専門職業人として必要な知識、技術、態度を身に付け、基本的な看護実践能力を獲得すること」である。
現任教育
置かれた環境の中で成長していく姿勢と学びをキャリアアップに繋げること。そして、その成果を精神科専門病院としての看護や後輩育成に貢献することである。
看護補助者教育
看護チームの一員として、看護独自以外の業務の一旦を担い、対象者の満足につながるように看護補助業務ができることである。
看護職の教育の在り方
- 臨床看護実践能力を段階的に示すクリニカルラダーを設定する。
- 当院での名称を「ARITAラダーシステム(通称Aシステム)」とする。
- Aシステムは各段階に期待される能力が示され、看護師の能力を客観的に評価し、 看護師や看護管理者が、お互いに各能力の段階を意識しながら、自己研鑚や人材育成を目指すことができる。
- 各看護師が臨床実践において、求められている役割を明確にすることで、各々が主体的に行動でき、それらを客観的に評価できるツールとして活用する。
Aシステムの目的
- 看護師の実践能力を評価し、能力向上への動機づけと、教育的サポートの基準にする。
- 看護の実践能力を高め、キャリア開発に役立てる。
- 自らの目標を上げ、臨床実践能力を高め自律した看護師を目指す。
「目標管理シートなども活用し、所属長はキャリアアップにつながる相談、助言をする」 - 看護師の職務満足度を向上させる。
方法
- 看護実践レベル別到達目標・評価表に沿って実施していく。
- 新卒者、中途採用者にプリセプター制度を導入し、各師長以下部署のスタッフ全員で教育支援を行う。
- 各種の研修や学会発表、認定看護師への支援を行っていく。
- ワーク・ライフ・バランスを保ちながら成長できる環境づくりをする。
- eラーニング、院外研修を積極的に活用する。
看護補助者の教育の在り方
- 看護補助者のための看護管理者研修を受けたものが、入職時及び年1回以上の研修を実施する。
- 姿勢・態度、業務に沿った評価表で実施していく。
- eラーニングを活用で教育をする。
- OFF-JT、OJTを組み入れた展開でリフレクションの機会を設ける。